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厨房機器の処分費用を削減!3つのテクニックと費用相場

店舗の移転や閉店、機器の入れ替えにおいて厨房機器の処分は避けて通れない課題です。「少しでも安く処分したい」「手続きが面倒だ」と感じている方は、多いのではないでしょうか。厨房機器の処分は、正しい手順とテクニックを使えば、処分コストを大幅に削減したり、現金化できたりする場合もあります。

一方で、誤った処分は法的な罰則対象となるリスクがあるため注意が必要です。厨房機器の主な処分方法は、以下のとおりです。

方法①厨房機器専門の買取業者に依頼する
方法②産業廃棄物処理業者に回収を依頼する
方法③店舗解体業者に一括で依頼する

この記事では、厨房機器の主な処分方法や処分コストを大幅削減するテクニック、処分の手順を包括的に解説します。また、よくある質問も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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厨房機器の主な3つの処分方法と費用相場

厨房機器を処分するには、いくつかのルートが存在するため、それぞれの特徴を理解して、状況に合わせて最適な方法を選びましょう。ここでは、代表的な方法について、メリット・デメリットと併せて解説します。処分方法を比較した表は、以下のとおりです。

◆厨房機器処分方法の比較表

処分方法費用相場(目安)コスト面手間適しているケース
専門買取業者プラス収支 〜 5万円
※買取不可時は処分費発生
◎(現金化の可能性)製造5年以内の新しい機器がある場合
産廃処理業者5万 〜 10万円前後※2tトラック1台分△(費用発生)壊れた機器や古い機器のみの場合
解体業者解体費用に含む〇(一括で効率的)閉店・退去で内装工事も行う場合

方法①厨房機器専門の買取業者に依頼する

費用対効果が高い手段は、厨房機器専門の買取業者への依頼です。専門業者は独自の再販ルートを持つため、一般的なリサイクルショップよりも高値での買取が期待できます。ホシザキなどの人気メーカー品は、高額査定の対象になりやすいです。

メリットは、機器が現金化できる点に加え、重量物の搬出作業をすべてプロに任せられる点です。

しかし、製造から5年以上経過した機器や故障品は対象外となる場合が多いため、まずは無料査定を利用して価値を確認しましょう。

方法②産業廃棄物処理業者に回収を依頼する

買取がつかない機器や、大量の不用品をまとめて処分したい場合は、都道府県知事の許可を受けた産業廃棄物処理業者に依頼しましょう。法律にもとづいた適正な処理が保証されるため、トラブルを防げます。

メリットは、故障している機器や古い機器でも、状態に関わらず確実に回収してもらえる点です。また、マニフェスト(産業廃棄物管理票)が発行されるため、不法投棄のリスクを回避して、企業のコンプライアンスを守れます。

しかし、処分費と収集運搬費が必ず発生するため、事前に見積もりを取りましょう。

方法③店舗解体業者に一括で依頼する

店舗の閉店や移転に伴い、内装の解体工事を行う場合は、解体業者に厨房機器の処分もまとめて依頼する方法が効率的です。窓口を一本化できるため、連絡や立ち会いの手間を大幅に削減できる点がメリットです。

また、解体工事費とセットで交渉すれば、単独で依頼するよりトータルコストが割安になるケースもあります。

しかし、業者によって買取対応の可否が異なるため、事前に見積もりで確認しましょう。

なお、優良な店舗解体業者を見極めるポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:【プロが解説】優良な店舗解体業者を見極める5つのポイント

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処分コストを大幅に削減する3つのテクニック

多くのオーナーが、まだ価値のある機器まで有料で廃棄してしまうケースが見受けられますが、適切な仕分けを行えばコストを大幅に抑えられます。ここでは、実際に処分コストを削減して、利益を生み出すための具体的なテクニックをご紹介します。

テクニック①製造5年以内の機器を買取に出して処分費を相殺する

効果的な手段なのが、製造から5年以内の厨房機器を買取業者へ売却する方法です。ホシザキや福島工業(フクシマガリレイ)などの人気メーカーの冷蔵庫、製氷機、フライヤーは、中古市場でも高い需要があります。

大型冷蔵庫の廃棄見積もりが5万円だったとしても、買取査定で3万円の値がつけば、実質的な負担は2万円まで下がります。

さらに、ほかの機器も売却できれば、廃棄物の処理費用を売却益で完全に相殺して、持ち出し費用をゼロに抑えられる可能性も高いです。

なお、厨房機器の耐用年数については、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:厨房機器の耐用年数とは?減価償却の方法や買い替えるべきタイミングも解説します!

テクニック②鉄やステンレスなどの資源価値を活用する

故障していて動かない機器であっても、ただのゴミではありません。業務用厨房機器の多くはステンレスや鉄で作られており、これらは「金属スクラップ」としての価値を有しています。

単なる産業廃棄物として出すと処理費用がかかりますが、金属資源の買取を行っている業者や、有価物として扱える解体業者に依頼すれば、メリットが出る場合もあります。

処分費用が無料、もしくは数千円のプラスになる可能性があるため、見積もり時に「有価物買取は可能か」と確認しましょう。

テクニック③居抜き売却で処分自体をなくす

店舗を退去する場合、次の入居者に内装や設備をそのまま譲渡する「居抜き」も有効な手段です。

機器を搬出・処分する必要がなくなるため、数十万円規模のコストカットにつながります。

しかし、次期テナントとの交渉や賃貸契約の条件によるため、早めの確認が必要です。このように、「捨てる」以外の選択肢を持つのが、本当のニーズである「安く手間なく処分する」ための近道です。

なお、居抜き物件については、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:居抜き物件とは?メリット・デメリットや契約する際のステップまで詳しく解説します!

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厨房機器をスムーズに処分するための5つのステップ

厨房機器は家庭用ゴミとは異なり、法律にもとづいた適正な処理が必要です。手続きを間違えると、高額な費用請求や不法投棄のトラブルに巻き込まれる可能性があります。ここでは、安全かつ確実にお得に処分を進めるための具体的な手順をご紹介します。

ステップ①機器の型番・年式と動作状況を確認する

まずは、処分したい機器のリストを作成しましょう。

メーカー名や型番、製造年式は、買取査定において必須の情報となります。機器の側面や扉の内側にある銘板シールで確認が可能です。

また、動作確認を行い、「冷えない」「異音がする」といった不具合があればメモしておきましょう。正確な情報は、精度の高い見積もりにつながります。

ステップ②「買取」と「廃棄」の仕分けを行う

作成したリストをもとに、売れる機器と処分する機器を明確に分類します。

一般的な目安として、製造から5年以内で動作が良好な有名メーカー製品は「買取」の可能性が高く、古くて壊れているものやプラスチック製品は「廃棄」となります。

しかし、自己判断で「売れない」と決めつけるのは禁物です。見た目が古くても資源価値がつく場合があるため、迷ったら買取も行う業者やリサイクルショップに一括査定を依頼して、専門家の目で判断してもらうと確実です。

ステップ③複数の業者から見積もりを取得する

1社だけで即決せず、必ず2〜3社から相見積もりを取りましょう。

「買取価格」の高さだけでなく、「搬出費用」や「廃棄処分費」を含めたトータルの支払額で比較検討しなければなりません。

業者によって得意分野が異なり、買取に強い業者もあれば、廃棄が安い業者もいます。トラブルを防ぐため、見積書の内訳を細かく確認して、追加料金が発生しないかも事前に質問しておきましょう。

ステップ④マニフェストとフロン回収証明書を確認する

業務用厨房機器を廃棄する場合、産業廃棄物管理票(マニフェスト)の発行が法律で義務付けられています。また、業務用冷蔵庫やエアコンにはフロンガスが含まれており、これらは「フロン排出抑制法」にもとづき、専門業者が回収を行わなければなりません。

見積もりの段階で「マニフェストは発行されますか?」「フロン回収の引取証明書はもらえますか?」と確認しましょう。

これらを曖昧にする業者は、不法投棄のリスクがあるため避けるべきです。

参考:産業廃棄物管理票・電子マニフェスト関連|環境省

ステップ⑤搬出作業の立会いと完了確認を行う

搬出当日は可能な限り立ち会い、建物に傷がつかないよう作業を見守りましょう。作業完了後は、依頼した機器がすべて搬出されたかを確認します。

後日、業者からマニフェストの写し(E票など)やフロン回収の引取証明書が郵送されます。

これらは適正に処分された証拠として、法律で一定期間(マニフェストは5年、フロン証明書は3年)の保存義務があるため、大切に保管してください。

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岡山の店舗解体・厨房機器処分なら「金山株式会社」

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岡山県エリアで厨房機器の処分や店舗の解体をご検討中なら、金山株式会社にお任せください。解体工事のプロフェッショナルとして、機器の撤去から内装の原状回復までをワンストップでサポートする企業です。

産業廃棄物の適正処理はもちろん、業務用冷蔵庫などの処分に必須となるフロンガスの回収・破壊処理の手配も確実に行います。コンプライアンスを重視して、マニフェストや各種証明書の発行にも対応している点も特徴です。

単に廃棄するだけでなく、金属資源として価値のある厨房機器や設備については、リサイクル資源としての扱いを提案できるケースがあるため、解体や処分にかかるトータルコストの削減につながります。

経験豊富なスタッフが現地を確認して、お客様の状況に合わせた最適なプランをご案内します。まずはお気軽にご相談ください。⇒金山株式会社へのお問い合わせはこちら

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厨房機器の処分に関してよくある3つの質問

ここでは、厨房機器の処分に関して、よくある質問もご紹介します。それぞれ詳しくみていきましょう。

質問①業務用厨房機器を家庭のゴミ捨て場に出してもいいですか?

業務で使用している厨房機器は、サイズに関わらず「産業廃棄物」として分類されます。

自治体の家庭用粗大ゴミとして出すことは法律で禁止されており、違反すると「不法投棄」として罰則(5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金)が科せられます。

必ず許可を持った産業廃棄物処理業者へ依頼してください。

参考:廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)|環境省

質問②壊れて動かない冷蔵庫でも引き取ってもらえますか?

故障していても、法律にもとづきフロンガスを適切に処理して、金属スクラップや産業廃棄物として処分されます。

しかし、商品としての再販は難しいため買取対象にはならず、基本的に処分費用が発生します。

注意点として、冷蔵庫の中に食材や調味料が残っていると回収を断られる場合があります。トラブルを避けるため、引き渡し前には必ず中身をすべて取り出し、空の状態にしておくようにしましょう。

質問③マニフェスト(産業廃棄物管理票)とは何ですか?

マニフェストとは、産業廃棄物の処理が適正に行われたかを確認するための伝票です。

排出事業者(依頼主)には、この伝票を交付して、処理完了を確認してから5年間保存する法的義務があります。

これにより、委託した業者が不法投棄をしていないかをチェックできます。マニフェストなしで処分を行うと、依頼主も罰則の対象になる恐れがあるため、必ず発行してくれる適正業者を選びましょう。

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厨房機器は「買取」と「廃棄」を使い分けて賢く処分しよう!

厨房機器の処分は、ただ捨てるだけでなく、資産価値の見極めがコスト削減の鍵です。まずは機器の状態を確認して、買取の可能性を探ることからはじめましょう。

廃棄が必要な場合は、必ず法令を遵守した業者を選ぶのが、トラブルを防ぐ最善の方法です。

厨房機器の処分で損をしないスムーズなステップは、以下のとおりです。

  • ステップ①機器の型番・年式と動作状況を確認する
  • ステップ②「買取」と「廃棄」の仕分けを行う
  • ステップ③複数の業者から見積もりを取得する
  • ステップ④マニフェストとフロン回収証明書を確認する
  • ステップ⑤搬出作業の立会いと完了確認を行う

正しい知識とテクニックで、損のないスムーズな処分を実現してください。店舗の撤去や厨房機器の処分にお困りでしたら、まずは専門家への相談をおすすめします。

なお、「金山株式会社」では、豊富な経験と実績を活かして、周辺環境や近隣に配慮したスムーズな解体工事を実現しています。岡山県全域でお客様のニーズに合わせた柔軟で信頼性の高いサービスを提供しています。ぜひお気軽にご相談ください。⇒金山株式会社へのお問い合わせはこちら

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