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【初心者向け】店舗の解体期間は?工期を左右する5つの要素
【初心者向け】店舗の解体期間は?工期を左右する5つの要素

店舗解体の期間とは、物件の明け渡しに向けて内装や設備を撤去して、指定の状態に戻すまでに要する日数です。次のお店のオープンや退去期限が迫るなかで、期間の管理を誤ると、追加賃料や違約金が発生する重大なリスクにつながります。

10坪程度の内装解体であれば、最短2日〜3日で完了させる場合も物理的には可能です。しかし、作業員を増員して、事前のインフラ停止や近隣承諾が完璧に整っている場合に限られます。

不適切な工期設定は、賃料の二重支払いや次テナントへの営業補償といった大きな損失を招くリスクがあるため、事前の入念な段取りが不可欠です。解体の期間や見積りに影響しやすい要素は以下のとおりです。事前に業者と確認して、トラブルなく、スムーズに解体を進めましょう。

  • 要素①立地条件と廃棄物の搬出経路による制約
  • 要素②アスベスト(石綿)含有建材の有無と調査
  • 要素③管理会社やオーナーとの原状回復範囲の合意
  • 要素④重機の搬入可否と手壊し作業の有無
  • 要素⑤屋外作業を停滞させる天候リスク

この記事では、店舗の解体期間の目安、影響する要素、基本的なスケジュールを網羅的に解説します。また、よくある質問も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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店舗の解体期間の目安

店舗の明け渡しを円滑に進めるためには、正確な期間を把握して、余裕を持ったスケジュールを組むことが不可欠です。物件の状態によって作業内容が大きく異なるため、まずは標準的な日数を基準にして計画を立ててください。

目安①坪数と構造による店舗解体期間

店舗の解体にかかる期間は、物件の広さや構造、撤去する設備の量によって大きく変動します。一般的に、20坪程度の小規模な飲食店であれば、内装の解体のみの場合、3日~1週間程度で完了する場合が多いです。

◆店舗の広さ別・解体期間の目安表

店舗の広さ工期(内装解体のみ)工期(スケルトン工事)
10坪以下2日〜4日4日〜6日
20坪前後4日〜7日7日〜10日
50坪以上10日〜14日〜

また、スケルトン仕上げ(建物の構造体のみの状態にすること)にする場合は、さらに数日の期間を要するため、注意しなければなりません。

なお、スケルトン解体については、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:【プロが教える】スケルトン解体とは?メリットや費用相場、安く抑えるコツを徹底解説!

目安②物件の広さと構造による作業量の違い

店舗の面積が広ければ広いほど、撤去すべき内装材や廃棄物の量が増えるため、工期は長くなります。一般的に、10坪程度の小規模店舗であれば内装解体は3日〜5日程度で完了する場合が多いです。

しかし、木造や鉄骨造、RC造といった建物の構造によって、解体に必要な機材や手順が異なります。RC造(鉄筋コンクリート造)の壁や床を解体する場合は、騒音対策や振動対策に時間を要するため注意が必要です。以下、構造別の解体期間をまとめました。

◆構造別・店舗解体期間の比較表

構造種別内装解体(20坪)RC部材の撤去がある場合
木造・軽量鉄骨造4日〜6日+1日程度(補強材等)
RC造(鉄筋コンクリート)5日〜7日+2日〜4日
SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート)6日〜8日+3日〜5日

構造が強固になるほど、特殊な重機や手作業によるハツリ工程が増え、解体期間は延びる傾向にあります。自身の店舗がどの構造に該当するかを事前に賃貸借契約書で確認して、現実的なスケジュールを策定してください。

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店舗の解体期間に影響する5つの主要な要素

店舗の解体工事にかかる日数は、単に広さだけで決まるわけではありません。スムーズな明け渡しを実現するために、まずは工期を左右する具体的な要因を把握してください。これらの要素を事前にチェックしておけば、精度の高いスケジュール管理が可能です。

要素①立地条件と廃棄物の搬出経路による制約

店舗が何階にあるか、トラックを店先に横付けできるかといった立地条件は、作業スピードを劇的に左右します。路面店であればスムーズに荷出しができますが、地下や空中階の店舗ではエレベーターや階段での搬出作業が必要です。

商業ビルでは共用部の養生(保護)が厳格に定められており、準備だけで半日を費やすケースも珍しくありません。また、搬出ルートが狭い場合は、廃棄物を細かく砕いてから運ぶ必要があるため、作業工数が増大します。

さらに、周囲に住宅や他店舗が多い繁華街では、工事車両の駐車スペースの確保も課題となります。搬出作業がスムーズにいかないと、それだけで解体期間が数日延びるリスクがあるため、事前のルート確認を徹底してください。

要素②アスベスト(石綿)含有建材の有無と調査

2022年4月から義務化されたアスベストの事前調査報告は、現在の解体工事において大切な要素の1つです。壁や天井からアスベストが検出された場合、専門の資格者による除去作業と特別な養生が求められます。

除去作業には自治体への届け出が必要となり、その審査期間だけで1週間~2週間ほど待機するケースもあります。アスベスト除去を並行して行うと、通常の解体期間に加えて大幅な日数の追加が避けられません。

厚生労働省の石綿ポータルサイトでは、法改正に伴う調査義務の詳細が公開されています。古いビルに入居している場合は、見積もり段階で早急に調査を依頼して、最悪のシナリオを想定した計画を立てましょう。

参考:石綿ポータルサイト|厚生労働省

なお、アスベストの規制については、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:【2025年最新】アスベストが規制されたのは何年以降?使用有無を調べる方法もご紹介!

要素③管理会社やオーナーとの原状回復範囲の合意

解体工事の着工前に行われる「どこまで壊すか」という範囲の合意形成は、工期に大きな影響を与えます契約書の文言だけでは判断できないグレーゾーンが多く、オーナーとの協議が難航すると、その分だけ着工が遅れます。

たとえば、床下の配管を残すか撤去するか、店外の看板枠をどう処理するかといった細かな取り決めが必要です。合意が不十分なまま工事を強行すると、完了直前の立ち会い検査で手直しを命じられ、明け渡し日に間に合わない事態になりかねません。

このようなトラブルを防ぐには、現場調査の際にオーナーや管理会社にも同席を依頼するのが効果的です。

要素④重機の搬入可否と手壊し作業の有無

解体現場に小型の重機(ミニユンボ等)を搬入できるかは、作業スピードを決定づける物理的な要素です。重機が使用できる現場では一日で終わる作業も、すべてを人の手で行う「手壊し」になると、工期は3倍以上に膨れ上がります。

空中階や地下の店舗、入り口が極端に狭い物件では、重機を持ち込めません。コンクリートの壁や厚い床を人力で粉砕する作業は多大な時間を要するため、見積もりに大きく響きます。見積もり時には必ず業者に搬入経路を確認してもらい、手壊しが必要な範囲を特定してもらうようにしてください。

要素⑤屋外作業を停滞させる天候リスク

店舗解体のなかでも、看板の撤去や外装の剥離といった屋外作業は、当日の天候によって進捗が大きく左右されます。強風や大雨の中での高所作業は転落や廃材の飛散といった二次災害を招くリスクがあるため、安全第一で作業を中断せざるを得ません。
梅雨時期や台風シーズン、冬季の積雪が予想される地域では、天候による数日の工期順延をあらかじめ計算に入れておかなければなりません。「雨天中止」が重なると、最終的な明け渡し期限を圧迫するため、当初の予定に3日程度の予備日を設ける必要があります。

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店舗解体の一般的なスケジュール

店舗の解体工事は、単に壁や設備を取り壊すだけの作業ではありません。工期を遅らせないためには、着工前から完了後までの正確な流れを把握しておくことが大切です。

ステップ①現地調査の実施と正確な見積もりの算出

信頼できる解体業者に現地調査を依頼して、見積もりを出してもらいましょう。図面だけでは把握できない床下の配管状況や、搬出ルートの広さをプロの目で確認してもらう作業です。

現地調査を怠ると、工事がはじまってから追加費用が発生したり、想定外の難工事で期間が延びたりするリスクがあります。複数の業者を比較検討したり、対応の丁寧さをチェックしたりして、最適なパートナーを見つけてください。

ステップ②契約の締結と各種ライフラインの停止連絡

見積もり内容に納得ができたら、正式に請負契約を締結して、工事日程を確定させます。この際、電気やガス、水道などのライフラインの停止手続きを、自身で行うか業者に依頼するか決めておく必要があります。

電話やインターネットの回線撤去には、数週間前から予約が必要なケースも珍しくありません。自分で手続きをする場合は、1週間前にはすべて完了させておくことが、着工の遅れを防ぐ鉄則です。

解体工事の着工日にこれらが残っていると、作業が中断してしまい、無駄な延滞金が発生する要因となります。

ステップ③近隣住民への挨拶と現場の養生作業

着工の数日前には、両隣や上下階のテナントへ、解体工事の期間や内容を説明するための挨拶に伺います。店舗解体では、騒音や振動、粉塵の発生を完全に防ぐことは難しいため、事前の周知がトラブル回避の鍵です。

また、現場では、埃の飛散を防ぐための養生シートを設置したり、共有部分の床を傷つけないようブルーシートで保護したりします。これらの準備作業を丁寧に行い、周囲からの苦情を防ぎ、スムーズに工事を進める環境を整えます。

ステップ④内装材の解体撤去と廃棄物の分別搬出

準備が整い次第、いよいよ内装の取り壊しと、不要になった設備の搬出作業がはじまります。解体工事は、建設リサイクル法にもとづき、素材ごとに細かく分別しながら進めることが義務付けられています。

コンクリートや木材、金属くずなどを現場で仕分けしながら作業するため、一気に壊すよりも時間がかかる場合が多いです。しかし、この分別作業を適切に行えば、不法投棄を防ぎ、環境負荷を抑えた適正な処理が実現可能です。

参考:環境再生・資源循環|環境省

ステップ⑤清掃作業の実施とオーナーへの引き渡し

すべての解体物が運び出された後は、現場の清掃を行い、物件を元の状態へと戻します。床の掃き掃除だけでなく、壁に残った釘の一本まで丁寧に取り除き、オーナー様や管理会社に確認を求めましょう。
引き渡し当日は、解体範囲に漏れがないか、共有部に新たな傷がついていないかを厳守してチェックしてください。最後に、「建物滅失登記」に必要な書類を受け取れば、法的な手続きもスムーズに完了させられます。

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岡山の店舗解体なら「金山株式会社」

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「金山株式会社」では、長年培ってきた豊富な経験と実績を活かし、周辺環境や近隣に配慮したスムーズで効率的な解体工事を実現しています。また、徹底した安全管理体制により、お客様の安心できるパートナーとして、ご支持をいただいています。
さらに、専門スタッフによるアスベスト調査や除去工事の対応も可能です。岡山県全域でお客様のニーズに合わせた柔軟な対応を心がけ、迅速で信頼性の高いサービスを提供しています。⇒金山株式会社へのお問い合わせはこちら

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店舗解体の期間でよくある3つの質問

最後に、店舗解体の期間でよくある3つの質問をご紹介します。それぞれの内容について詳しくみていきましょう。

質問①店舗の解体工事を急ぎたいのですが、最短何日で終わりますか?

10坪程度の内装解体であれば、最短2日〜3日で完了させる場合も物理的には可能です。しかし、これはあくまで作業員を増員して、事前のインフラ停止や近隣承諾が完璧に整っている場合に限られます。

無理な短縮は事故や近隣トラブルの元となるため、最低でも1週間は見積もっておくと、結果としてスムーズな完了への近道となります。

質問②工事中に近隣からクレームが来た場合、どれくらい工期が延びますか?

クレームの内容にもよりますが、一度工事が中断されると、原因の究明や対策の協議に1〜2日は費やします。法的措置や強い反対運動に発展した場合は、数週間から数か月単位で工事が止まってしまうリスクも否定できません。

着工前の丁寧な挨拶回りや、騒音を最小限に抑える養生の徹底が、不測の工期延滞を防ぐための最善の策です。

質問③解体後の「滅失登記」の手続き期間も考慮すべきですか?

店舗解体そのものの期間には含まれませんが、建物を丸ごと解体した後の法的手続きとして「建物滅失登記」が必要です。この手続きは、解体完了から1か月以内に行う義務があり、法務局の処理には通常1週間~10日ほどかかります。

土地の売却や次なる融資を検討している場合は、この事務手続きの期間も全体のスケジュールに組み込んでおくと安心です。

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余裕を持った計画で店舗解体を成功させよう!

店舗解体は、期間を正確に把握して、トラブルなく工事を完了させなければなりません。万全の準備を整えて、確実なスケジュールで解体工事を成功させ、次の一歩を力強く踏み出せるようにしましょう。

解体工事は、信頼できる業者を見つけ、連携しながら進めていく必要があります。一般的な店舗の解体スケジュールを理解して、業者との話し合いを進めましょう。

  • ステップ①現地調査の実施と正確な見積もりの算出
  • ステップ②契約の締結と各種ライフラインの停止連絡
  • ステップ③近隣住民への挨拶と現場の養生作業
  • ステップ④内装材の解体撤去と廃棄物の分別搬出
  • ステップ⑤清掃作業の実施とオーナーへの引き渡し

また、解体工事の際には、領収書やマニフェスト(産業廃棄物管理票)の写しを大切に保管してください。これらは後の確定申告や、適正な廃棄物処理の証明として非常に大切な書類となります。

解体工事を成功させるためには、実績豊富なプロのアドバイスを受けることが効果的です。
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